Miyazawa Battery's carefree time

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NPR72型 イスズ・エルフ ABS警告灯点灯

少し古い年式のNPR72イスズ・エルフです。「メーター内のABS警告灯が点灯していて故障コードが5つも出ている」という事で認証工場さまからヘルプのご依頼です。

認証工場さまが事前に調べていただいた故障診断コードを元に電気系統を点検していきます。

故障コードは

C0251 C0261 C0254 C0253 C0215 の5つ

全てABS機能に関わる故障コードです。一度に5つも同系統の故障コードが出ることは稀なので、そうなると怪しいのはABSコントロールユニットです。実際のところC0215はABSの制御コンピーターの電源異常を知らせる故障コードなので、まずはこのEHCUユニットから点検開始。

車の全体像からEHCUの設置場所を特定確認し、コネクターを外して電源回路を点検していきます。最初の画像はEHCUのコネクターを取外した状態。外側は汚れが目立ちますが、内部は見た目ではあまり汚れていません。

ネクターには33本の配線が入力されています。配線図を見ながらEHCUの電源回路の入力電圧とGNDの状態を確認。全て異常はありませんので、通常はEHCU内部不良の判定をするところですが、他にも故障コードが出ているのでそちらの点検に移ります。

四輪すべてにABSを作動させるためのスピードセンサーが取付されています。右側前以外の三輪は全て異常の故障コードが出ているので1つずつ確認。まず正常値を確認するため右前のスピードセンサーから点検。確かに正常でした。次は画像の左前のスピードセンサーを点検。故障コードC0251とC0261はスピードセンサー断線と信号値異常のコード。点検の結果は確かに断線していますので不良判定は確定です。

最後に後ろ側の両輪です。場所が狭くて画像が撮れませんでしたが~

結果的にはスピードセンサー本体は正常ですが中継コネクター接触不良が原因。

こちらは配線修理で完了です。

あとは、いちばん最初に点検したEHCUですが、3つのスピードセンサーが異常値を出していたのでEHCU本体は問題ないのでは??という事でコネクターを洗浄して現状復帰。

診断機を接続して再診断します。

再診断の結果は左前のスピードセンサー断線の故障コードだけになりました。

高額な純正部品ですが、認証工場さまで交換後、ABS警告灯は消えて、故障コードもゼロ。無事修理完了のご連絡をいただきました。エルフのEHCUはよく故障するのですが、今回は故障していなくて良かったですね~10万円以上の高額部品なので~